アーツ千代田 3331 地域の魅力発信サイト|祭にみる江戸・東京のひととまち

アーツ千代田 3331 地域の魅力発信サイト|祭にみる江戸・東京のひととまち
アーツ千代田 3331 地域の魅力発信サイト|祭にみる江戸・東京のひととまち

特別企画展とは

アーツ千代田 3331では、区内で行われる重要な祭礼行事「神田祭」「山王祭」の時期にあわせ、地域の歴史や文化を紐解き、その魅力を発信する特別企画展を2013年より開催してきました。

監修者の方々や地域の皆様のご理解と多大なご協力のもと、展覧会やイベントを企画・制作し、神田祭、山王祭が執り行われる際には、その様子を写真や映像で記録するなど、スタッフ一同この活動に取り組んで参りました。

本サイトでは、当時展示した歴史的資料や氏子町会が保存・伝承する道具、町の風景や人々を活写する絵師の作品などを改めてご紹介します。これまでの展示やイベントを振り返りながら、江戸から東京へ連綿と受け継がれてきた伝統、人々の暮らしや生活文化の変遷など、まちの歴史や魅力をさまざまな角度からお楽しみ頂ければ幸いです。

*山王祭が行われる2020年は、「アーツ千代田 3331 特別企画展『山王祭と江戸東京 - 坂道を行列がゆく町』」(仮題)を 開催する予定でしたが、コロナウイルス感染拡大防止の観点から実施を見送り、2022年初夏に延期する事と致しました。

アーツ千代田 3331 特別企画展アーカイブ

  • 神田祭展2019
    神田祭の元年〜変幻自在の江戸の華〜
    2019年4月27日(土)〜5月12日(日)
    新元号節目の年にちなみ、近代・現代と氏子地域が移り変わるなか、人々が江戸の文化を受け継ぎながら工夫し創作してきたものに注目。氏子町会から集められた神田祭に関する古写真や道具などを中心に展示し、人情味あふれる魅力的な町の姿をお伝えしました。
  • 山王祭展2018
    ときを渡る〜“山王さん”を支えた町の150年〜
    2018年5月19日(土)〜6月10日(日)
    "明治150年"をキーワードに、明治維新後も首都東京に脈々と継承されてきた山王祭と、祭りを支えた氏子町の歴史や文化、街並みの変遷を辿りました。江戸町火消しの成り立ちや半纏、纏のデザインなど鳶頭の伝統・文化に関するトークも行いました。
  • 神田祭展2017
    橋を渡る―東京から江戸へ
    2017年4月30日(日)~5月14日(日)
    町の風景や暮らしの変化を「江戸・東京の川と橋」を手掛かりに振り返りました。会期中は、重要文化財に指定されている貴重な映像の上映、江戸や明治の景観をテーマにした講座、落語会など多彩なイベントも開催しました。
  • 山王祭展2016
    山王祭のいま・みらい~まちが支える江戸の粋~
    2016年5月26日(木)~6月12日(日)
    氏子町会で使用される祭礼道具や日枝神社所蔵の獅子頭、絵画等を展示し、山王祭を通して受け継がれてきた江戸文化に迫りました。関連イベントでは、山王祭を堪能する解説付きのツアーなど、祭りの活気を体感しました。
  • 神田祭展2015
    「神田祭 - 江戸・東京のひととまち」江戸っ子だってねえ、神田の祭よっ!化けるんだってねえ、いつの時代もコスプレよっ!
    2015年5月1日(金)~5月11日(月)
    祭礼絵巻やさまざまな時代の神幸祭の巡行路、記録映像を展示し、時を超えて続く神田祭の賑わいや当時の人々と町の様子を紹介しました。附祭のワークショップでは、講座に加えて仮装道具を制作し、実際の附祭復活にも参加しました。
  • 山王祭展2014
    天下祭と山王さん~江戸っ子は、山車に絵巻に、木遣り唄~
    2014年5月25日(日)~6月22日(日)
    明治〜大正〜昭和〜平成と様式を変化させながらも受け継がれてきた山王祭の歴史と祭礼文化を、山車や絵巻、古写真、映像などから紐解きました。現在(当時)も使われている河鍋暁斎が描いた御酒所幕も高性能スキャンによる複製を実現。木遣りに挑戦できる貴重な体験講座も実施しました。
  • 神田祭展2013
    祭礼図巻にみる江戸の粋「江戸っ子だってねぇ」「神田の祭よっ」
    2013年4月27日(土)~5月19日(日)
    4年ぶりの開催に盛り上がる神田祭と氏子町の歴史や魅力を発信しました。全長49.8m(3巻分)の祭礼図巻(複製・実寸)や山車人形といった貴重な文化財のほか、神田五軒町々会の御神輿を館内に展示しました。図巻や記録映像の解説や祭りの舞台裏に関するトークでは、神田祭を深く掘り下げました。

特集サイト開設に寄せて
~展覧会監修者より~

アーツ千代田 3331が生まれてすぐに「3331」を名乗った時から、お祭りと向き合い、いっしょに楽しむ運命は決まっていたはず。試しに、「3331」と手を打ってみてください。これが正しい「一本締め」です。突然、あたりの空気が一変、なにやら賑やかで晴れやかな感じがしますね。アーツ千代田 3331にいろいろな人が出入りし、いろいろと楽しいイベントが生まれることも、お祭りに似ています。少し足を延ばせば上野の山には美術館が建ち並んでいますが、静けさが求められる美術館と違って、ワイワイガヤガヤ、これまたお祭りに似ています。大地の芸術祭(新潟妻有)や瀬戸内国際芸術祭のように、今ごろになってアートの世界もお祭りだと言う人がいますが、千代田はもっともっと古い。東京が江戸であったはるか昔からずっと、毎年、神田祭と山王祭を交互に繰り返して来ました。間違いなくそこから、そのころの人びとが楽しんだアートが生まれました。2013年から回を重ねて来た「江戸・東京のひととまち」展は、アーツ千代田3331の根っこだと思っています。

木下直之(静岡県立美術館館長、神奈川大学特任教授)

江戸時代から現在まで隔年で行われている神田祭・山王祭は、古くは将軍の上覧のある「天下祭」として政治的に大規模に行われ、明治・大正・昭和・平成、そして令和と、その形式や社会的な役割を変えながら、東京都心部のシンボル的行事として進化し続けてきました。近年では祭礼を体感することの意義が一定の理解を生んで巡行の参加者が増え、さらにそのデザインやパフォーマンスにも関心が寄せられ、企画が充実してきています。このような動向に対応するかたちでアーツ千代田 3331が両祭礼を展示で取り上げる試みは、地元外神田ばかりではなく、内神田・日本橋・京橋・番町・麹町といった東京の中心部の人と町を結びつける効果をもたらしています。それと同時に、祭礼は地域そのものを知り再発見するまたとない機会でもあることから、しっかりと地域に根付いてきたアーツ千代田 3331の取り組みは、今後も従来の地域博物館のなしえなかった部分を照らし出せるものと期待しています。

滝口正哉(立教大学特任准教授)

神田祭・山王祭とは

神田祭

江戸の町の守護神であった神田明神(千代田区外神田)で、例年5月中旬に執り行われる祭礼です。大祭は、山王祭(千代田区永田町・日枝神社)と隔年で行われ、神幸祭や附祭が、大手町の将門塚に立ち寄り、神田、日本橋などを巡ります。108の氏子町会が、早朝から日暮れまで入れ替わり立ち替わり神田明神に宮入し、盛り上がりは最高潮に達します。

山王祭

江戸城の守護を司った日枝神社(千代田区永田町)で、例年6月中旬に執り行われる祭礼です。大祭は、神田祭(千代田区外神田・神田明神)と隔年で行われ、氏子域は江戸で一番広いと言われています。神幸祭は東京の中心地と呼ばれる主要地を練り歩き、上町の連合では日枝神社の男坂で神輿を担ぎ上げて宮入します。下町連合渡御では、各町の神輿が京橋に集結し、日本橋までの中央通りを100名近い鳶頭の木遣りを先頭に渡御します。

お問い合わせ

3331 Arts Chiyoda|アーツ千代田 33331

アーツ千代田 3331
〒101-0021 東京都千代田区外神田6丁目11-14
TEL:03-6803-2441(代表)/FAX:03-6803-2442
EMAIL:info@3331.jp

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